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熱衝撃破壊|セラミックス技術コラム

セラミックス技術コラム

熱衝撃破壊

セラミックスは耐熱性に優れることから、高温下で用いられることが多いが、高温でも脆性的に破壊することが多いため、熱衝撃破壊の危険にさらされやすい材料といえる。

セラミックスの熱衝撃破壊は、工業的には水中冷却法によって行なわれることが多いが、熱衝撃破壊特性を定量的に評価する上で、水中冷却法には多くの問題がある。

熱応力が複雑に変化する熱衝撃試験において、破壊時の熱応力を正確に知ることは重要である。
また、熱衝撃破壊特性を定量的に評価するためには、適切な熱衝撃パラメーターを用いなければならない。

熱衝撃破壊は、温度勾配の急変する過渡的状況下で生じる複雑な現象であり、試験片は短時間のうちに急激に変化する非定常熱応力によって破壊する。
そのため、試験片に生じる熱応力の変化を把握することは多くの場合困難を伴う問題であるが、材料の熱衝撃破壊特性を明らかにするためには、破壊時の熱応力値を正確に評価することはきわめて重要である。


複雑な熱衝撃破壊現象を定量的に評価する為には、次の三つのキーポイントが重要となる。

 a)試験片の温度と熱応力を正確に評価する
 b)破壊開始時間を測定すること。
 c)合理的な熱衝撃パラメータを使うこと。

熱衝撃試験法として、試験片に急激に温度差を与えることにより、過度的に大きな熱応力を発生させる方法が主に使われるが、定常的な温度勾配によって生じる熱応力を利用する方法もある。

ここでは、試験片に温度差を与える方法のうち、高温に加熱した試験片を急激に冷却する方法を急冷法、低温の試験片を急激に加熱する方法を急熱法とする。



参考文献;セラミックス材料強度学/コロナ社

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