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スラリー -粘性-|セラミックス技術コラム

セラミックス技術コラム

スラリー -粘性-

粘性とは流体または粘弾性体の粘り具合をいいます。
粘り具合とは流速や変形速度が場所によって異なる場合に、この速度差をなくすように動く性質をいいます。

粘性と粘性率は同じ意味で、応力をせん断速度で除した(割り算した)価です。
粘性は物体に与えたエネルギーが熱エネルギーに変わります。

ニュートン流体では粘性はひとつの価ですが、分散系では非ニュートン流動であるために流動曲線として表わす必要があります。

粘性を測るということは、結局流動曲線を描くことといえます。

カーブフィッティングが最も有効であるのはハーシャルバークレープロットとよばれるものですが、分散系の多くの場合、キャッソンプロットというせん断速度のルートとせん断応力のルートが直線関係になるという解析がよく使われます。

キャッソンプロットの切片の二乗が降伏値(せん断速度ゼロの時の応力)、勾配の二乗が残留粘度(せん断速度無限大の時の粘度)になります。

粘性測定で最も一般的に使われるのは回転粘度計です。
二重円筒や円錐円盤などの治具の片方を回転させ、粘性抵抗を測定する方法で、回転数を変えることでせん断速度を変化させて流動曲線を測定することができます。

毛細管粘度計はオストワイド粘度計のように細管を通る流体速度を計測して粘度を測る方法です。
毛細管の内径の異なる器具を用いれば流動曲線が描けなくはないのですが、一般的には1点測定の装置です。

落球式粘度計は球体の落ちる速度を計測する測定法で、落ちる球体を変えることでせん断速度を変更することも可能ですが、毛細管粘度計と同様に一点測定です。


参考文献)測定から読み解くレオロジーの基礎知識/上田隆宣 著

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