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イオン伝導体|セラミックス技術コラム

セラミックス技術コラム

イオン伝導体

イオン伝導体とは、その物質の融点よりかなり低温で高いイオン導電率を持つ物質のことをさすが、これには電子伝導を全く示さない純粋にイオンのみが導電種であるものと、イオンと共に電子も導電に寄与する混合導電体がある。

特に近年、超イオン伝導体あるいは高イオン伝導体と呼ばれるイオン伝導率の著しく大きい一連の固体が次々に見出されてきている。

それに伴って、固体中の各種イオン現象を扱う学問分野が発展し、またこれらの応用に関する研究も広く行われるようになってきている。

このような固体中のイオンのあらゆる現象を論ずる研究分野は「固体イオニクス」と呼ばれ、導電性セラミックスの重要な一分野となっている。

イオン伝導体のイオン導電率の定性的理解のために、代表的なイオン伝導体をその特徴的な結晶構造で分類し、それらの導電性を電解質溶液、電子伝導体、半導体などと比較して表したものである。

ここで、結晶構造で分類した理由は、イオン伝導性が結晶構造に非常に強く依存するためである。固体イオン伝導体はそれらの融点よりかなり低温で非常に高い導電率を示し、あるものはイオン伝導率が電解質溶液を凌駕し、金属や半導体にせまってくる。

イオン伝導体が半導体と著しく異なる点は、電荷の担体のサイズが圧倒的に大きいことはもちろん、前者は後者に比べ、担体濃度が数桁大きく、移動度が数桁小さいことが挙げられる。



参考文献;半導体セラミックスの応用技術 / シーエムシー出版

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